会長挨拶

会長 松田 聡 平成28年5月30日の淡路市医師会定時総会において、会長に選任されました。
 日頃は、淡路市岩屋にて眼科診療に従事しておりますが、このたびの淡路市医師会会長という重責に身が引き締まります。平成12年からの郡市医師会役員や平成24年から2期4年の兵庫県医師会理事を務め、様々な委員会活動に携わり、その問題の解決にも力を注いできました。この経験を生かし、いまの淡路市の医療にまつわる様々な課題を、市民の皆様と共に解決していきたいと思います。そして淡路市で暮らす、すべての人にとって安心・安全な医療を提供する機会をさらに増やします。
 そのために、最近のラグビー熱にあやかるつもりではありませんが、“One for All , All for One”を合言葉に、医師会活動を進めていきます。この合言葉の下、4つの目標を揚げます。

 第一に、「地域包括ケアシステム」のよりよい構築です。地域包括ケアシステムとは、例をみないスピードで進む高齢化(国民の約4人に1人が65歳以上ですが、淡路市では約3人に1人)の時代に、かかりつけ医が中心となり地域住民に寄り添いながら高齢者が住み慣れた地域で、可能な限り自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるようにすることです。そのために、医療と介護にかかわる様々な職種の連携が、より一層重要となります。現在行われている様々な議論の場を通じながら連携をはかるとともに、医師会内でも研修を行います。

 第二に、救急・災害時の医療の充実です。まず、小児救急や夜間救急の問題があります。このことは、以前からも取り組まれており、淡路市医師会単独では解決できないことも多く、島内の医師会、行政とも連携して進めており、さらに充実させます。
 また、災害時の医療では、災害発生後の超急性期には災害派遣医療チーム(DMAT)が対応にあたり、それ以後は日本医師会が組織した医療チーム(JMAT)が中心となり被災地の医療を支えることになっています。私は、東日本大震災や今年4月に起こった熊本地震の現地に赴き、災害医療をおこなってきましたが、その重要性と課題を肌で感じてきました。淡路市医師会では、旧町の地区ごとにJMAT淡路を組織化しています。この組織の更なる強化とともに、実効性のある避難訓練や医療を含む避難所運営計画を行政、住民の皆様とともにつくり、今後高い確率でやってくるという南海トラフ地震にも備えます。

 第三に、医療の安全確保です。医療安全に対する意識は、患者と医療従事者双方にとり、関心の高いものです。国民が安心・安全な医療を受けることは当然の権利ですし、また医療者が安心・安全に医療を提供できる環境を整えることも大切です。医療に関係する様々な問題が生じたとき、最善の解決が出来るようなシステムづくりをおこない、再発防止に取り組みます。また医療に関する規則の度重なる変更や複雑化は、医療現場に混乱を招きますので、出来るだけシンプルで効果的な制度を考え提案していきます。

 第四に、医師会活動のさらなる活性化です。最近、医療や介護の行き過ぎた商業化の波が押し寄せており、健康格差の広がりが危惧されています。財政問題を声高に言うあまり、幸せで安心した生活ができるための基盤である、誰もが同じように質の高い医療介護が受けられる権利が侵されてはいけません。医療を通して人びとの幸せを考え、それを実現していくのが医師会の使命です。そのためにも医師会員がさらに医療の研鑽を重ねるとともに、診療所だけでなく、地域社会に出向きその中心となる医師会活動が期待されています。日常診療と地域活動の両立は大変ですが、事務局機能を強化し、医師会内の各委員会活動を活発に行うことで、より市民目線の活動を実現していきます。
以上 どれひとつとっても、容易なものではありませんが、ひとつでも多く実りある「トライ」に挑戦していきます。皆様のご支援をよろしくお願いいたします。
松田 聡