
※広報淡路2007年9月号掲載記事
今回は骨粗鬆症治験についてお話します。
淡路市医師会は現在、治験事業を行っています。 「治験」という言葉をご存じでしょうか。新薬が開発され、医薬品として厚生労働省の承認を得て、広く一般の患者さんに使用して頂くためには、実際に効果があり安全性に問題がないことを証明する必要があります。患者さんに参加して頂いて、発売前の薬の効果と安全性を確認する試験のことを「治験」といいます。現在、私たちが、病気やけがの際にお世話になっている多くの薬は、このような「治験」の過程を経て、長い歳月とたくさんの人々の努力によって創り出されたものです。
ところが、我が国の「治験」は、欧米諸国に比べて、減少傾向にあり、質・量ともに劣っていると言われています。これでは素晴らしいお薬が世界のどこかで開発されても、日本の患者さんが使用できないという問題が引き起こされてしまいます。
現在、日本医師会の指導で、淡路市医師会では骨粗鬆症の「治験」を実施しています。骨粗鬆症とは、骨量が減って骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。近年寿命が延び、高齢者の多い淡路市では特に重要な問題です。
淡路市医師会が取り組んでいる骨粗鬆症の「治験」は60歳以上の患者さんを対象としています(症状や合併症により参加出来ない場合があります)。治験の期間は3年間で毎月来院して頂き、検査(骨密度測定・レントゲン・採血・採尿など)と治験薬処方を行います。今回使用する「治験薬」は外国ではすでに治験が終了し10年前から大勢の方に処方されている安全性の高いお薬です。しかし、日本での使用するためには治験が必要です。この「治験薬」を使えば骨粗鬆症に効果があると期待される患者さんには、診察時に「治験」への参加をお尋ねします。その際「治験」について十分説明し、患者さんがその内容をよく理解された上でご本人自らの考え(判断)により「治験」に参加するかどうかご返事頂きます。参加して頂く患者さんの人権及び安全は最大限に尊重され、秘密は守られます。
骨祖鬆症の治療の進歩のため、そして淡路市から腰が曲がったり、骨折で寝たきりになるお年寄りをなくすために皆さんのご協力をお願い致します。(つづく)
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