
※広報淡路2008年01月号掲載記事
健診を受けて自分のからだに異常がないかチェックすることの大切さは、もうおわかりになったと思います。でも、本当の健康とは何でしょう。
Q: 健康の定義とは?
A: 世界保健機関(WHO)は1999年の総会で健康を 「健康とは身体的・精神的・霊的・社会的に完全に良好な動的状態であり、たんに病気あるいは虚弱でないことではない」と定義しています。
つまり病気のあるなしだけでなく、人が心も体も元気に、外の世界とも情報交換しながら生活できていることが大切ということなのですね。
さて人が、外部の世界から情報を得る方法には、視覚、触覚、聴覚、味覚、嗅覚の5感があります。第6感のあるひともいますが(笑)
Q: 人にとって5感のなかで一番情報量が多いものは何でしょう?
A: 人が外界から得る情報の80%近くが、視覚つまり目からの情報です。
つまり体のことを考えるとき、案外忘れられがちな目は、健康にとっても大変重要な体の器官なのです。そして、全身病と目の病気は密接に関係しているのです。
Q: 体の病気と関係のある目の病気は、どんなものがありますか?
A: メタボリック症候群の危険因子である、糖尿病や高血圧が最も目と関連が深い病気です。それ以外にも、リウマチ?膠原病などの免疫異常、癌や感染症などによっても目の病気がおこってきます。
なかでも糖尿病が原因でおこる網膜症は、日本での失明原因のトップクラスで、毎年3000人以上が視力を無くしているのです。目の構造は、よくカメラにたとえられますが、網膜は眼の奥にあり、カメラでいうフィルムにあたります。網膜症とは、いろいろな病気でこの網膜が痛められ、フィルムの感度が低くなったり、機能しなくなる病気のことで、糖尿病網膜症や高血圧性網膜症が有名です。
Q: 糖尿病網膜症や高血圧性網膜症に自覚症状はありますか?
A: 軽症では、あまり自覚症状はありません。重症になり、網膜の血管から出血がおこったり、網膜にしわが出来てはじめて気づく事が多く、手遅れになることも多いのです。
網膜症にならないためには、まず原因となる体の病気を治療することが大切です。そして、糖尿病や高血圧と診断されたかたは、少なくとも毎年1回は眼科で、眼底検査を受け網膜の状態を調べてもらう必要があります。ここで大切なのは、一度眼底検査を受けて問題が無かった場合でも、必ず毎年1度は眼科でチェックを受けることです。薬などで体の病気の状態が落ち着いていても、目の状態が思わず悪くなっていく場合もあるからです。
運悪く網膜症が発見されたら、しっかり眼科治療を受けましょう。現在の眼科医療技術は進歩しており、よほど重症でないかぎり手術などの治療によって失明にまで至らずに済むでしょう。
目は小さな器官ですが、健康とも密接に関係しているのです。
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